2012年3月18日

昨日、今日と宮古市の災害廃棄物処理状況の視察に行ってきました。
被災地では災害廃棄物の処理が進まないことで復興も遅れています。
宮古市で災害廃棄物の仮置き場が市内に6か所あり、今回はその内の
宮古運動公園にある仮置き場の視察を行いました。
仮置き場である運動公園内の野球場も津波の被害にあいました。
(仮置き場の運動公園も津波被害にあいました)

岩手県では震災により約435万トンもの災害廃棄物が発生し、
これは岩手県内の一般廃棄物量の約10年分に相当します。
そのため、岩手県では、下記のような処理を行っています。
●リサイクルで地元活用
→重機による選別に始まり、最終的には災害廃棄物を手作業で選別し
コンクリートや土砂の再利用を行っていました。
●県内施設を最大限活用
→県内の焼却炉や産廃処理施設を利用しても平成26年3月までに
処理できるのは約1125万トン。
●仮設焼却炉の設置
→2か所の仮設焼却炉を設置したものの、一日処理できるのは200トン。

最終的には手作業で選別 東京が受け入れる災害廃棄物は搬出前に放射線の測定を行います
(最終的には手作業で選別します) (放射能の測定をおこなっています。)

それでも約57万トンの災害廃棄物は広域処理が必要となってきます。
東京都が受け入れる災害廃棄物を運び出す現場も視察しましたが、
放射能については環境省の「広域処理ガイドライン」における規定基準を
大きく下回っています。

平成24年2月までに処理出来た量は全体のわずか9.7%です。
災害廃棄物の処理が終わらなければ、被災地の復興も終わりません。
災害廃棄物と言っていますが、それらは被災された方々の生活の思い出が
沢山つまったものです。その思い出が震災によって一瞬にして消えてしまった。
災害廃棄物を見る度に辛い思いをして、被災された方々の心の復興も
進まないのではないでしょうか?

昨年の震災後は日本が一丸となって被災地の支援を行ってきました。
神奈川県としても、日本全体でも、災害廃棄物を受け入れ、もう一度
一丸となって被災地支援を行っていくべきです。